【難病と就活】難病のある人に「適した仕事・求人」はハローワークで見つかるか?

難病のある人に適した仕事とは?

一般的に、難病のある人に適した仕事の条件とは、

  • 必要な通院ができること
  • 休憩がとりやすいこと
  • 身体的負担が少ないこと
    などが挙げられます。

したがって、柔軟に休憩がとりやすい専門・技術職や、デスクワークの事務職は相対的に適した仕事と言えるでしょう。

では、実際に、ハローワークや民間の就活求人サイトなどを見ながら難病(膠原病)のあるアラフォー女子に適した仕事があるのかどうか、見てみたいと思います。

「適さない」と思われる仕事

まずは、消去法で、適さないと思われる仕事をピックアップしてみました。

  • 清掃
  • 皿洗い
  • 保育士
  • 介護士
  • 接客業務(レジ、ウェイター、ウェイトレス)
  • 本屋の店員
  • 配達員
  • ドライバー
  • コールセンター

などなど。

理由は、私の場合、立ちっぱなし、動きまわる、重たいものを運ぶなどの作業により、症状(めまい、立ちくらみ、息切れ等)が起きやすいからです。一般的にも、生産工程の仕事や販売職は、身体的負担が大きいので、避けた方が無難かもしれませんね。

また、高安動脈炎の治療で入院していたときに医師(担当医ではない)が言っていたことでもありますが、ステロイドを大量(60~30mg/日)に服用している段階では、保育士や介護士のような感染症のリスクが高い職場環境はできるだけ避けたほうがいいとも言っていました。

意外と人と話すことも多くのエネルギー・体力を奪われるので、「コールセンター」などの仕事も個人的には避けたいところです。しかし、職場で休憩などの配慮を得られるのであれば、また話は変わってくるでしょうし、個別に検討していく必要があると思います。

「適している」と思われる仕事

逆に、「できそうな仕事」を挙げてみます。

  • 事務職
    (人事、総務、経理、営業事務、データ入力、在宅校正など)

などデスクワーク中心の仕事で、正社員にこだわらず、パート・アルバイト・非常勤での就労形態や週20時間未満の短時間勤務ならできそうです。

  • システムエンジニア
  • プログラマー
  • デザイナー

などの専門職も、フリーランスでやっていけるくらいの経験と技術があれば、こういった仕事の選択肢もありますね。

●疾病別の現在就労している職種の具体例(就労者中の%)

<全身性エリテマトーデス>
障害者手帳有
・ 専門・技術職(製品開発、実験助手)(27.8%)
・ 一般事務職(総務、医療事務、顧客情報管理)(19.4%)
・ 一般事務以外の様々な事務職(経理事務、入出荷事務)(11.1%)
・ パーソナルコンピュータ操作員 (11.1%)

障害者手帳無
・ 一般事務職(総務事務、OA 操作)(23.8%)
・ その他、看護師(准看護師を含む)、社会福祉専門職(保育士、ケアマネージャー)
など

(障害者職業総合センター「難病のある人の雇用管理の課題と雇用支援のあり方に関する研究」,2011 より抜粋。)




「NPO」という選択肢も

就職先の選択肢は、なにも民間企業や公務員に限られません。難病や障がいのある人が働きやすい環境や希望条件がある程度そろっていれば、「NPO」という選択肢もありえます。NPOというとボランティアのイメージが強いかもしれませんが、報酬が出る事業型のNPOも存在します。ただし、ベンチャー企業のようにひとり何役もこなさなくてはいけないところは、やりがいはあるでしょうが、そのぶん精神的負担が大きくなり、体力的にもキツイかもしれないので、かかわり方はよく検討したほうがよいと思った次第。

フリーランスという働き方

難病のある私でもできそうな仕事やボランティアがあるかどうか、障害者雇用の最新動向などもチェックしたいので時々求人サイトを閲覧したりもしていますが、闘病生活をこの3年続けてきたなかで、やっぱり私のいまの体力的に「通勤が伴う仕事は無理だなぁー」と最終的に判断し、在宅でできる仕事としてライターという仕事を選択しました。

もともと出版社などでの編集経験もあったので、いまではフリーランスとして校正やライティングの仕事を請け負って細々と続けていますが、働く曜日も時間帯も自由で、体調が悪いときには仕事はしませんし、もちろん仕事なので締め切りがありますが、最悪ベッドのうえでも仕事ができちゃうので、自分にはピッタリの働き方だと思っています。

とはいえ、ライターとしての収入は、月に50万円入るときもあれば、0円のときもあるなど不安定です。プロジェクトにもよりますが、実際に着手してから納品まで3ヶ月以上かかり、すぐに請求書を送ったとしても月末締め翌月払いなどになるので、銀行にギャラが実際に振り込まれるのが半年後なんてこともザラです。なので、副業としてやっているアフィリエイトや広告収入による不労所得は貴重な収入源となっています(関連記事ページへ)。サラリーマンの夫がいて、私はお小遣い程度に働ければよい、というスタンスなのでプレッシャーなく働けている環境はとても恵まれていると思います。



症状も働き方も人それぞれ

以上、あくまで私のストーリーですので、くれぐれも誤解のなきよう。

同病患者の方のなかには保育士や薬剤師、医療機関で働いて活躍されている方もいらっしゃいます。また、難病をかかえながらも、軽症の方々の半数以上は治療をしながら、働いているというデータもあります。

同じような血管炎でも、症状や苦手なことは人それぞれで、たとえばスキージャンプの竹内択選手のようにアレルギー性肉芽腫性血管炎(旧称:チャーグストラウス症候群)を患いながらも、銅メダルをとっちゃうアスリートだっています。

未闘病記――膠原病、「混合性結合組織病」の』の著書で知られる・笙野 頼子(しょうのよりこ)さんや、『困ってるひと』でおなじみの大野更紗さんなど作家として活躍されている方々もいます。

最近、小学生になる息子のために村上龍氏の『13歳のハローワーク』を購入しました。世の中にはたくさんの仕事があることに改めて気づかされます。そして、自分の子どもにもそれを知ってもらいたいと思います。多くの仕事があるということを知ったうえで、そのなかから自分に合った職業を選択することは大切と思います。

難病・障がいのある人が就職活動・転職活動をされる際には、あまり雇用形態などにこだわりを強く持ちすぎずに(自分の市場価値を知ることも大切!)、いまの自分に「できること」「できないこと」「配慮を得られればできそうなこと」「限られた人生のなかでやり遂げたいことや夢」なども含めて自己分析をしながら、自分にあった働き方・仕事を模索していってもらいたいと思います。

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