こんにちは。高安動脈炎歴5年目のかふぇもかです。
目次
膠原病と年金の受給状況
膠原病を患っている人のなかには障害年金を受給されている方もいらっしゃるかと思います。
全国膠原病友の会によるアンケート調査結果によると、
年金の受給を受けている方 | 1031人(36%) |
年金の受給を受けていない方 | 1813人(64%) |
(2005年、膠原病友の会の本会員のうち約3000名が回答)
というデータがあります。
この場合の年金とは、障害年金(「障害基礎年金」または「障害厚生年金」)のことだと思われますが、
さらに、年金を受給していない理由として、
該当しないと思う・該当しないと言われた | 1385人(83%) |
申請したが却下された | 40人(2%) |
受けたくない | 9人(1%) |
加入していなかったので資格がない | 32人(2%) |
生活保護なので受けても無駄だと思う | 19人(1%) |
その他 | 185人 |
という結果があります。
アンケート回答者の年齢層をみていくと、
50歳以下 | 約1200人 |
51歳~64歳 | 約1000人 |
65歳以上 | 約700人 |
なので、障害のあるなしにかかわらず、老齢年金を受給されている年齢層の方々が2~3割いらっしゃるので、年金受給者のうち障害年金を受給されていらっしゃる方が実際にどれくらいいらっしゃるのか、このアンケートから読み取ることはできません。
(出典:膠原病患者家族生活実態調査報告書 1997・2005)
障害年金について社労士の先生に相談してみた
いずれにしても、膠原病のある人のなかには、視覚障害、聴覚障害、平衡機能障害、言語機能障害、咀嚼機能障害、肢体不自由、心臓、腎臓、呼吸器、膀胱・直腸・小腸などの機能障害などさまざまな障がいを抱えていらっしゃる方も多いと思います。
私自身、高安動脈炎で狭心症を合併してしまったので、脳梗塞や心筋梗塞などのリスクが相対的に高く、ステロイドの副作用で糖尿病ほか骨粗しょう症になりやすい(というかなる?)ので、将来、なにかしらの障がいをかかえることになるかもしれません。
そこで、療養生活における経済的な不安を少しでも取り除くために、障害年金の申請に関して検討してみることにしました。

社会保険労務士の先生に相談したところ、「高安動脈炎」の病名で申請したとして、「障害基礎年金2級には該当しないと思う」「5分5分」と言われましたが、はじめて受診した病院(クリニック)のカルテの保存期間(5年)が到来する前に、初診日証明だけでもとっておく意義はある、とのアドバイスをいただいたので、ダメ元で障害年金の申請もしてもらうことにしました。
障害年金について知りたい人は、まずはこのあたりの本を読んでおくと概要がわかりますよ↓
障害年金申請までの流れ
社会保険労務士探し
よく自治体の広報誌などを読んでいると、社会保険労務士との年金相談(30分無料)とか書いてありますけど、いまの私は、市役所に行くのでさえ負担がかかる。
そこで、私はネットで近所の社労士さんを見つけました。障害年金専門の社労士さんで、ホームページがしっかり作られていて、顔写真やプロフィールが確認でき、障がい者への理解がありそうな、明朗会計な事務所を選びました。
社労士にメール相談(初回無料)
障害年金を受給できる資格があるかどうかを相談
名前、年齢、性別、住所、家族構成、年金の加入状況、既往歴、通院履歴、通院状況、日常生活の状況など、年金申請をするにあたり必要だと思われる内容を詳しく書いて、まずはメールで問い合わせをしました。そして、4日後に面談をセッティング。面談日までにこれまでにかかった病院の領収書や診察券などをかき集めました。
社会保険労務士との初回面談@自宅 約2時間(無料)
- 障害年金が受給できるかどうか模索
- 事例の話。たとえば、膠原病(関節リウマチ)で障害年金を受給されている人の話など伺う。
- 病状・日常の困ったことなど説明
- 社会保険労務士との業務委託契約締結(署名・捺印)
- 委任状6枚記入(住所、氏名、生年月日、年金番号等)
面談後、着手金 21600円支払(銀行振込)
私の場合、転居前の病院や年金事務所を行ったり来たりするだけでも大変な労力になってしまうので、初めから社労士さんにおまかせすることにしましたが、もちろんご自分で手続き申請することもできます。
9月上旬:社労士が初診日証明をとるために病院に行く
9月上旬:現在かかっている病院の主治医に診断書作成を依頼するにあたり、日常生活のようすを説明する文書を自分で作成→診断書の作成依頼
10月中旬:診断書(1500円)が完成&受け取り
10月中旬:社労士にて、病歴・就労状況等申立書、年金請求書を作成
→私が捺印のうえ、住民票と通帳の写しと合わせて社労士の先生に返送
10月下旬:社労士の先生が年金事務所に提出に行く
10月下旬:追加書類として、戸籍謄本(記載事項証明書)を求められる(住民票だけでは、子どもの続柄がわからないため)
という流れです。ここまで2ヶ月間かかりました。申請結果がわかるまで、さらに4~5ヶ月待たなければなりません。
12月中旬:年金事務所から申請書類一式が郵送で戻ってきてしまいました。初診日証明は高安動脈炎の確定診断を受けた病院で取って、2週間以内に再提出するようにと求められました。
12月下旬:社労士の先生が追加で2つの病院に初診日証明の発行依頼をするために他県へ遠征。
1月中旬:初診日証明書類(追加分)が入手できたので、それを持って社労士の先生が年金事務所に再提出に行く。病歴・就労状況等申立書は差し替えてもらい、返戻に対する回答書も社労士の先生のほうで作成してくださり添付。
3月上旬:審査結果の通知が届く。
日本年金機構から郵便が届いたので、
「おっ!おぉ!ついに申請中の #障害年金 の審査結果が届いたか!?」
と思い、夫と二人でドキドキしながら封を開けてみると…。単なる審査遅延のお知らせだった。
これこそマイナンバーのマイナポータルで教えてくれりゃいいのに。紙の無駄。#膠原病 pic.twitter.com/cM9lQjLjDf
— かふぇもか@40代主婦ブログ (@ta_mocha) January 28, 2018
障害年金申請までにかかるコスト概算(随時更新)
- 社労士着手金 21600円
- 診断書の作成代金 5,000~20,000円(病院による。実際は1500円で済んだ)
- 受診状況等証明書(初診日証明)の作成代金 5,000円×3(箇所)
- 住民票、戸籍謄本の発行代金
- 成功型報酬(確定した年金額の2カ月分、最低でも11万円より)*初回年金振込み後
障害年金って、いくらもらえるの?
いちばん気になるところですが、
障害基礎年金1級(ほぼ寝たきり状態)で、月8万円くらい。
障害基礎年金2級(一人では家から出られないような状態)で、月6.5万円くらい。
厚生年金の人は、+αもらえます。また、生計を同じくする18歳到達年度末までの子どもがいる場合、子の加算が付きます。
障害年金に関する個人的な感想まとめ
膠原病のある人(65歳未満)で、いまは軽症でも将来重症化するリスクをかかえているような人であれば、万が一のときに頼りになる障害年金がスムーズに受給できるように、国民年金の支払いと「初診日」の確定だけは、早いうちにやっておいたほうが「お守り」となっていいのではないかと思います(考え方は人それぞれでしょうが)。
小さな病院ではカルテが破棄されてしまっているケースもあって、実際、私がかかっていた病院(クリニック)では電話で問合せたところ、いま平成29年なのに、「平成27年以降のカルテしか残っていません」と言われてしまいました。
でも、実際、社労士の先生がクリニックに足を運んで、院長と面談したら、平成23年以降のカルテがでてきました。このクリニックでは平成27年から電子カルテに切り替わっているので、窓口の事務の人は紙のカルテのことをおそらく知らなかったのでしょう。
ちなみに、私が依頼した社労士の先生は60歳前後の女性ですが、まるで、弁護士や探偵かのごとく、テキパキ動いてくれて、オフィスに一人はいるようなお局様のように親身になってアドバイスもくれるのでとても頼もしい存在です)。
社会保険労務士の先生と相談して、ダメもとで障害年金の申請をしてみることに。当時のカルテが残っていないとか、初診日の見解の相違やら、いろいろ書類そろえるの面倒なので、手続きは社労士さんに丸投げー。
— かふぇもか@40代主婦ブログ (@ta_mocha) August 29, 2017

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