こんにちは。かふぇもか(40代・女性)です。
5年前(2015年)より、副鼻腔炎(蓄膿症)が慢性化しています。その後、定期的に近所の耳鼻咽喉科に通院しても、1年中、鼻水・たん、後漏鼻が続いているような状況で、ときには喘息のような喘鳴(ゼロゼロ)も合わさってQOLがダダ下がり。そんななか、かかりつけのリウマチ膠原病内科の主治医から、「Youやっちゃいなよ!」(ジャニー喜多川社長風)というノリで手術を勧められまして、このたび蓄膿症の手術を受けることになりました。
ここでは、慢性副鼻腔炎(蓄膿症)の手術までの記録を残しておきたいと思います(随時更新)。
目次
- 1 CT検査上の所見
- 2 具体的な症状
- 3 慢性副鼻腔炎の手術検討までの経過
- 4 術前検査
- 5 手術1ヶ月前(7月中旬)
- 6 手術2週間前(7月下旬)
- 7 手術1週間前
- 8 入院2日前(8月中旬)
- 9 入院初日
- 10 入院2日目:手術当日
- 11 手術の所要時間
- 12 手術内容
- 13 術後1日目
- 14 術後2日目
- 15 術後3日目(4泊5日)退院
- 16 術後4日目~6日目
- 17 術後7日目
- 18 術後8日目~10日目
- 19 術後14日目
- 20 術後15日目
- 21 術後18日目
- 22 術後22日目~27日目
- 23 術後28日目
- 24 術後33日目
- 25 術後47日目(約1ヶ月半後)
- 26 術後55日目(約2ヶ月後)
- 27 術後3ヶ月経過の頃(11月)
- 28 術後4ヶ月後、副鼻腔炎再発!?
- 29 術後5ヶ月後、通院終了
- 30 術後8ヶ月後
- 31 術後1年後のようす
- 32 飲んでいるサプリメントや鼻スプレー
- 33 花粉症の時期のようす
- 34 手術費用(保険点数)・入院費用明細
- 35 手術時期は夏を希望
- 36 病室は個室を希望
- 37 入院準備・持ち物
CT検査上の所見
- 両側上顎洞(じょうがくどう)・両側篩骨洞(しこつどう)・右前頭洞(ぜんとうどう)・左蝶形骨洞(ちょうけいこつどう)に液体貯留。
- 明らかな骨破壊はなし。
- 右側に凸の軽度鼻中隔湾曲あり。
- 鼻茸はなし
具体的な症状
- 慢性副鼻腔炎、アレルギー性鼻炎、花粉症がある
- 年中鼻づまり
- 後鼻漏
- たん
- 大きく呼吸をするとゼロゼロ音がなる(喘鳴)がする
- 睡眠中にいびきをかきやすい
- 朝起きると口がカラカラに乾く
- あごが小さい
- よく寝ても昼間眠くなる
2015年当時のようすはこちら↓
慢性副鼻腔炎の手術検討までの経過
リウマチ膠原病内科の主治医の強い勧めで、かかりつけ病院(都立病院)の耳鼻咽喉科に紹介でかかることになりました。
2020年5月末
CT検査(鼻から肺のあたりまで)、喀痰検査
2020年6月11日
耳鼻咽喉科受診①&内視鏡検査
2020年6月11日~18日
抗菌薬(オーグメンチンとアモキシシリンカプセル)1週間服用
2020年6月20日
鼻のCT検査(抗菌薬の効果測定)
2020年6月下旬
耳鼻咽喉科受診。CT検査の結果、抗菌薬効かず。CT上、5月よりも副鼻腔炎悪化。→手術決定
術前検査
手術決定後、その日にさっそく術前検査を受けることに。
- 心電図検査
- 呼吸機能検査
- 胸部レントゲン検査
- 入院説明・申込み
- 入院サポートセンター受診(これまでの病歴・薬・アレルギー・喫煙歴など看護師からヒアリングをうける、生活指導など)
所要時間4時間+この日は心臓エコー検査もあったので、計5時間病院に滞在しました。ふー、疲れた~。
手術1ヶ月前(7月中旬)
私の場合、膠原病(高安動脈炎、指定難病)の持病があり、ステロイドや血液サラサラ薬(バイアスピリンなど)、免疫抑制剤(プログラフ)、狭心症で降圧剤ほか、たくさんの薬を内服しているので、手術にあたり全身の血管の状態の確認や、お薬の調整をしなければなりませんでした。
手術1ヶ月前までに、かかりつけ医(リウマチ膠原病内科、循環器内科、脳血管内科)を受診して、
- 全身麻酔がOKかどうか
- 血液サラサラ薬を手術前1週間前から休薬してもOKかどうか
- ステロイドの服薬量の調整について
確認をとるように耳鼻科医から指示がありました。耳鼻科医からも主治医にお手紙は書いておいてくださっています。同じ病院なので安心。
- 血液検査@耳鼻咽喉科
- 尿検査
- 頸部MRI検査@脳血管内科
- 頸部エコー検査@脳血管内科
- 脳血流検査@脳血管内科:私の場合、左右頸動脈が閉塞していて脳梗塞のリスクがつきまとうので、慎重に休薬可否を判断。→2日前まで服用できる血液サラサラ薬に切り替える方法もあるそうですが、心拍数があがる副作用があるので、心拍数が普段から100ある狭心症持ちの私の場合、やめたほうがいいとのことで、「バイアスピリン1週間休薬」で確定。
- 副腎皮質負荷試験(糖質コルチコイド)@膠原病内科:服薬なしでステロイドを自力で作る力があるかどうかを調べる検査。この結果を踏まえて、手術時にステロイドの内服量を増やすかどうか判断。→結果、手術当日はステロイド10mgを点滴投与することに決定。
- 心臓エコー検査
- 循環器内科受診:心臓内科医のかかりつけ医からは、手術に関して特に問題ないとご判断いただきました。
- 歯医者にPMTC(歯のクリーニング)を受けに行く→その際に、奥歯に虫歯が見つかり、手術までに虫歯を治療することに。
このように手術1ヶ月前は、かかりつけの診療科の診察行脚&検査ラッシュで、週に1~2回は通院していました。
コロナが流行するなかでの通院ストレス(!?)と手術に対する不安などで、逆流性食道炎が悪化。主治医と相談し、胃が荒れやすい骨粗しょう症予防薬のアレンドロン酸は手術まで休薬することになりました。そのほか、ストレスから、首こり・肩こり、後頭神経痛、言い間違いなどの多発。幸い、寝つきは良いです。
手術2週間前(7月下旬)
- 薬剤師診察(常用薬の確認と治療時に中止する必要があるお薬の確認)
- 耳鼻咽喉科の診察
- 麻酔科で麻酔の解説ビデオ15分
- 麻酔科受診(病歴確認、麻酔の説明・注意事項、合併症について、顔まわりの採寸、前歯の状態の確認など)
- 手術室看護師による手術前後の説明・問診(手術室に入るときの注意事項、アレルギーの確認、手術時の体勢、ツライ姿勢の確認など)
- 入院サポートセンター受診(必要書類のチェック)
など。入院中にこれらの診察を行う病院もあるかと思いますが、計画入院の場合は入院前にあらかじめ外来で済ませておくようです。
手術1週間前
血液サラサラ薬(バイアスピリン)休薬
入院2日前(8月中旬)
新型コロナウイルスが全国で流行しているので、この病院で手術を受ける人は全員、事前にコロナの唾液PCR検査を受けることになっています。
入院初日
コロナのPCR検査の結果は陰性だったので、無事に入院できました。この日は処置もなく、耳鼻咽喉科の主治医の診察があるのみ。のんびり過ごしました。入浴。飲食は夜9時までOK。大部屋に一人だったので、比較的よく寝られました。
入院2日目:手術当日
朝6時からプレドニン10mg点滴。朝食はなし。朝一8:45からの手術です。手術台に座って書類の確認をしたあと、いつの間にか麻酔を注入されていて、「うっ、心臓がなんか熱い・・・」と感じた直後から気を失って、気づいたときには夜でした。嘔吐を繰り返し、ほとんど眠れませんでした。食事は吐き気で食べられず。
ちなみに、コロナ流行中なので家族の付添はなしにしてもらいました。
手術の所要時間
3時間34分
手術内容
- 内視鏡下副鼻腔手術
- 鼻中隔矯正術
- 下鼻甲介粘膜切除術
麻酔は、全身麻酔です(部分麻酔でできませんか?と聞いたら、できないと断られました)。
私の場合、左右の鼻の穴の間にある壁「鼻中隔」がかなり湾曲していて、かつ鼻腔が左右ともにかなり狭いので、鼻中隔矯正術もあわせて行うことになりました。
術後1日目
吐き気&37℃台微熱。10分に1回綿球交換。右目、涙が勝手にでてくる。夕食からようやく食欲が出てきて食事をとれるように。とにかく寝不足。
術後2日目
37.9℃。先生の診察&綿球一部とる。鼻うがい(1日3回)開始。シャワーをかるく浴びる。寝不足。血液サラサラ薬、再開。
術後3日目(4泊5日)退院
熱は上がったり下がったり。頭痛。診察&処置。術後3日間くらいは熱でるのフツーのことだからあまり心配いらないということで、抗生剤を変更してもらって退院。
術後4日目~6日目
ようやく熱下がる。入れ替わりで、顔面の痛みがツラくなる。あまり飲みたくはないが、痛み止め(カロナール)を飲まないと無理。痛みに耐えながら、ベッドでゴロゴロして過ごす。寝ているときは詰め物で鼻呼吸ができないので、口呼吸となりいびきが増し、さらには時々呼吸が止まるので夫が心配している。寝不足の日々。昼寝必須。
術後7日目
外来で処置①。鼻の中に詰めてあったガーゼの大部分を取り除いてもらったので、だいぶ息がしやすくなった。まだまだ出血や痛み・頭痛は続くけれど、鼻通りがよくなったことを実感(これまでよりも空気を2倍くらい吸えている感覚!スゴイ!)。
術後8日目~10日目
激痛。痛み止めは1日4回相変わらず服用。術後9日目にして、ようやく朝まで途中覚醒せずに寝られた。綿球使わなくて済む程度の鼻血量に。でも乾燥予防のために、綿球は引き続き鼻に詰めるように先生から指導される。
友だちからオンライン飲み会に誘われ、参加。話を聞いているだけでも頭がガンガンして痛みに耐えられず30分ほどで退室。
術後14日目
まだ痛み止めなしでは生活できない。昼夜は痛み止めを服用しなくても過ごせるようになってきた。起床後は、寝ている間にたまった鼻血が口からたんのようにドロッと出てくるので気持ちが悪い。
術後15日目
1時間ほどデスクワーク。
鼻が詰まっているので就寝中は、とにかく喉が渇いて何度も目が覚める。ベッドサイドに水が不可欠。寝不足。
フルタイムなどで働いている人がこの手術を受けようと思ったら、スケジュール調整がかなり大変だろうな。
術後18日目
外来で処置③(鼻の中にたまった血液や分泌物、かさぶた清掃)。
この頃から、黄色い鼻水やたんが増えてくる。
術後22日目~27日目
外来で処置④。奥の方に詰めてあるガーゼが固まっていてなかなかとれず、1時間もかかった。処置中に鼻血がドバッと口からあふれ出てきて、止血処置も行われた。細菌感染を起こして黄色い鼻水・たんが出るので、抗生剤が処方される。鼻うがいも1日6回以上を継続。また、綿球の交換を頻回に行う羽目に。手術した副鼻腔の粘膜が落ち着くまでには、まだまだ時間がかかりそう。
術後28日目
外来での処置⑤。鼻(左)の換気をよりよく整えるため、局所麻酔の注射を打たれたのち(歯の麻酔より痛くない)、膜のようなものをハサミで切られ、追加で骨もペンチのようなものでパチンパチン切り取られる。内視鏡カメラの映像は、まるでエイリアンの住みかのようなグロッキーな映像でした。最後に、出血防止のため、鼻の粘膜を焼かれ、、、所要時間50分。抗菌薬終了。
術後、粘膜が落ち着くまで、最低でも三ヶ月はかかるそうです。それまで、通院続くのか。。おつ。
術後33日目
ようやく鼻洗浄をしたときに血が出てこなくなってきた。少量の黄色い鼻水・たんは続く。
手術と関係あるかはわからないけど、右下の歯茎がときどき痛む。歯医者でレントゲン撮っても、虫歯はないって言われるし。歯周炎か、知覚過敏か、かみ合わせが悪いのか……。首のリンパ腺も1年前から腫れているし(首のエコー検査や頭部MRIは受けている)、気になる。
外来⑥。経過良好。次回診察、2週間後。
術後47日目(約1ヶ月半後)
黄色い鼻水・たんは続くけど、鼻通りはよし!かさぶたが若干残っているような張り付き感は残る。
術後55日目(約2ヶ月後)
外来⑦。黄色い鼻水・たんが続いているので抗生剤7日分が処方される。次回外来、12日後。
外来⑧、経過良好につき、次回外来5週間後。ようやく通院頻度が減ってうれしい♪
夫から「最近、イビキかかなくなったね。静かで、生きているか逆に心配になる」
術後3ヶ月経過の頃(11月)
ほぼ鼻の違和感はなく生活できるように。手術した病院への通院頻度も減ってきたので、近所の耳鼻咽喉科通いを再開。たんが絡むので週に1回程度通う。鼻の中はまだカサブタがあるねと言われる。
外来⑨ 次回外来、1ヶ月後の予定でしたが、先生が手術の予定が入り、2ヶ月後。
術後4ヶ月後、副鼻腔炎再発!?
2020年12月16日~
息をはくときに喉がゼロゼロ鳴る(喘鳴)→発熱なし。背中のだるさ。鎖骨周辺のおもだるさ。→その後、血痰が出始める。
2020年12月22日~31日大晦日
抗菌薬(アモキシシリンカプセル)10日間服用するも、黄色いたんが続く。
術後5ヶ月後、通院終了
外来⑩ 内視鏡カメラで見たところ、右側に鼻ポリープができているとのこと(おそらく手術の影響とのこと)。概ねキレイなので、術後の定期通院は、いったん終了。今後は近所の耳鼻咽喉科に引き続き週1程度通って、点鼻薬など継続することになります。
術後8ヶ月後
鼻のCT。かかりつけの膠原病内科にて。黄色い鼻水が続いている。
術後1年後のようす
副鼻腔炎再発
手術前から、「副鼻腔炎は治らない」「手術の目的はあくまで鼻通りをよくすること」と言われていたので、まぁ、期待はしていませんでしたが、すぐに1年も経たずに再発。鼻どおりは手術で良くなっているので、手術自体はやってよかったです。
リウマチ膠原病内科からの紹介で、再度、手術を受けた耳鼻咽喉科を受診。抗菌薬2種(オーグメンチン、アモキシシリンカプセル)を1週間分処方され、再診。私の場合、免疫抑制剤を服用している都合上、クラリスなどのマクロライド系抗生物質を用いることができないので、今後も基本的には鼻うがいと去痰剤、漢方薬などでコントロールしていくしかない、とのことです。悪化したら、時々、抗菌薬2種を使うかんじです。
飲んでいるサプリメントや鼻スプレー
・Nature’s Way, Ivy Extract, 50 mg, 90 Vegan Tablets
・Xlear, キシリトールサイナスケアスプレー、 1.5液量オンス (45 ml)
iHerbでツタエキスのサプリを購入して、飲んでいます。
そのほか、鼻腔スプレーも使用中。
花粉症の時期のようす
2021年は花粉の飛散量が多く、花粉症の症状がバッチリ出ています。でも、手術をしたおかげで、鼻水もスムーズに排出されるようになって、症状(水っぽい鼻水)が出ている割には、鼻通りがよい状態をキープできています。
手術費用(保険点数)・入院費用明細
- 内視鏡下鼻中隔手術I型 6620点数
- 内視鏡下鼻・副鼻腔手術Ⅲ型 片側 24910点数
- 内視鏡下鼻・副鼻腔手術Ⅳ型 片側 33080点数
- 麻酔管理料 1050点
- 薬剤管理指導料 380点数
- 皮膚欠損用創傷被覆材 10820点数
- 入院料 17149点数+入退院支援 830点数ほか
- 差額ベッド代 64000円(4日)
- 食事代 2600円(10回)など
私の場合、東京都の身体障害者手帳(心臓の内部障害3級)を所持していて、医療費助成を受けているので、自己負担は差額ベッド代と食事代のみで済みました。ありがたや~。
手術時期は夏を希望
私の場合、1年のなかでも体調が比較的安定している時期が7月、8月に限られるので、コロナが流行している時期でしたがこの時期を選びました。冬は感染症や肺炎にかかりやすいので避けました。8月なら子どもは夏休み、夫もお盆の時期なら休みがとりやすい(計2週間まとまった休みを取得)など家族の都合も考慮しました。
病室は個室を希望
術後の出血のガーゼ交換の処置のことや、新型コロナが流行している時期なので、個室(シャワー、トイレ、洗面台付)を希望しました。都立病院なので、大学病院に入院したときよりは、差額ベッド代は1日あたり5000円程度安く、16000円でした。
1日目は個室に空きがなく大部屋で、2日目~5日目は個室に入りました。特に手術当日は吐き気が強くて、何度も嘔吐したり、術後は鼻うがいをしたりするので、洗面台付きの個室にしておいてよかったです。
入院準備・持ち物
6年ぶり、4回目の入院(*)となります。今回の入院期間は1週間ほどなので、荷物はできるだけコンパクトにまとめたいところですが、少しでも快適に過ごしたいという思いから、持ち物がいろいろ増えてしまいました。
- 蓄膿症の手術・入院(2020年、約1週間):持ち物
- 出産のとき(2010年)
- 高安動脈炎で緊急入院(2013年11月~1ヶ月)
- 心臓カテーテル検査入院(2014年、2泊3日):持ち物
ひとまず、今回はこのへんでー。