近年、新卒フリーランスの道を選ぶ大学生が増えてきているようですね。
もうウン十年前のことですが、新卒フリーランスの道をちょいと歩みかけことのある自分の経験から言わせてもらうと、その人のそれまでの経験や実績などにもよるでしょうけど、一般にいきなり新卒でフリーランスとして働くことは、オススメできません。ってか、よっぽどの起業家マインドの持ち主でない限り、無謀でしょ。
新卒フリーランスの人だけではなく、派遣社員や契約社員としての就労経験だけの人にも同じことが言えるでしょうが、会社の組織について学ぶ機会を持たなかった人は、のちのち「あぁ、フツーの企業・組織で一度は働いておけばよかったな」と多かれ少なかれ後悔するときがくるのでは?と思います。
今回は、ただいま就活真っ最中の学生の方々に参考になればと思い、私の新卒フリーランス失敗談と後悔したことを中心にお話することにいたします。
目次
私が新卒フリーランスを選んだ経緯
私が就職活動をしていた大学3年生の頃(1999年頃)というのは、就職氷河期を通り越して、超・超氷河期と呼ばれた時代でした。上早慶レベルの有名私立大学を出ていたって、内定を取り放題の人はほんの一握り。私の周囲の人たちは、法学部だったということもあって、3割司法試験、3割進学、3~4割就職、ざっくり言えばそんなかんじでした。
私もはじめは就職活動(自己分析や企業研究、セミナー、OGOB訪問、エントリーから面接まで)をして大手企業を中心に回ってみたんですがね、どうも魅力を感じなかったので、就職活動は4年生の春頃に見切りをつけて、「これからはIT時代の到来だから、ITベンチャーでしょ!ストックオプションで一儲けするぞ」と、大学4年の春からホームページ制作・プログラミング、デザインのスクールに通って、同時にホームページ制作会社でアルバイトをはじめて、卒業後はその経験とスキルを生かして、そのままWeb企画やWebライターなどの仕事をして働ければいいな、と思ったワケ。でも、その考えはのちのち甘いことに気づかされます。
大学を卒業したばかりで、営業力もない、経験もない、人脈もない。ないない尽くしなので、当然仕事は入ってきません。アルバイト先も経営状態が悪化していたので、大学卒業を目前に辞めることに。その後、しばらくの間、マスコミ勤務の親のコネを使って仕事(某有名コラムニストの雑用とか)をもらいながらフリーの生活を送っていたけれど、収入も全然安定しないので、第二新卒でITベンチャー企業(Webメディア)に就職。そこから私の本格的なWeb広告企画・編集経験は始まりました。
新卒の定期採用で入社するメリット
新人社員研修で社会人としての常識・マナーを学べる
ところで、一般的に新卒の定期採用で入社するメリットとは何でしょう?
元人事(採用担当)の視点からお話ししますと、1つ目は、新人社員研修やOJTを受けられるってことですね。企業により研修期間は異なるでしょうが、その研修中に新入社員は企業の事業内容や組織のことなどについて時間をかけて学べます。
学生から社会人になったばかりでは職業人としての考え方・常識、職場でのビジネスマナーなどわからないことばかりでしょうが、企業に入社してからこれらを一つずつ経験していくことができるというのはメリットと言えるでしょう。元上司の社長の言葉を借りれば、「給料ドロウボウ」できる期間です。
同期入社の仲間の存在
新卒で組織に入っておくメリットの2つめは、同期入社の仲間の存在も挙げられます。
自分が職場でミスをして落ち込んでも、同期も同じように失敗していたり、悩んでいたりすることなどを知り、同期と一緒に励まし合いながら企業人として成長できるというワケです。同期の失敗談を聞くだけでも、自分の経験のように蓄積もできますよね。
一度は組織に入ってチームで働くことを体感すべし
組織変革コンサルティングの株式会社マングローブ代表取締役社長の今野誠一氏によれば、企業の活性化のためには「個人のエネルギー」と「チームのエネルギー」のエンゲージメント(「個人と組織が一体となり、双方の成長に貢献しあう関係」が必要だそうです。
「個人のエネルギー」とは、
- 誰かの役に立っているという「貢献のエネルギー」
- 自分が成長しているという実感を得られる「成長のエネルギー」
- こうなりたいという自分自身の姿を描ける「実現のエネルギー」
一方、「チームのエネルギー」とは、
- 理念やビジョンが明確であることの「目的のエネルギー」
- さまざまなタイプの人間がいることの「異質のエネルギー」
- チームの一体感という「場のエネルギー」
だそうです。
難病のある人で働く意欲のある人の多くは、特にこのなかの個人のエネルギーである「貢献のエネルギー」「成長のエネルギー」「実現のエネルギー」を得たいと願っているのではないでしょうか。
ただ、「個」で戦うのはとても孤独ですし、ひとりだけの能力・スキルだけではやれることや量に限界があります。だからこそ会社は「組織」で戦うのであり、その組織(クライアント)を相手にゆくゆくは個人で仕事・独立をしようと考えるのであれば、一度は組織に入ってその組織や業界のルール、経営ノウハウなどを学ぶと同時に、チームで働くことを体感しながら「人脈」を広げていくほうがよりベターではないかと個人的には思います。
大企業に入っていると信頼感を得やすいという事例
たとえば、最近ブロガー界隈でじわじわと人気を集めているブロガー、小林亮平さん(@ryoheifree)などは典型的な事例と言えるでしょう。
「元メガバンク(三菱東京UFJ)の銀行員」という経歴・肩書きがあるからこそ、世間的には信頼感を得やすく、「仮想通貨」という記事テーマで発信していても、元メガバンク社員で金融のプロが解説しているから、読むに値するであろう、という読者心理が働きますよね。そのうえ、文章は丁寧でわかりやすく「発信力」があるから、最強!!人気に火がつくのもナットクです。
難病と就労に関する相談先
難病のある人が就労のことで困ったときには、まずはハローワークの難病患者就職サポーターや、難病相談支援センターの就労コーディネーター、ピアサポーター(*)などに相談してみましょう。
難病があっても、適切な仕事とのマッチングがうまくいき、職場の方々の理解や配慮があれば、体調をうまくコントロールしながら働くことは十分可能と思います。
第二新卒やフリーターに特化した就職支援サービス
障害などがある人のなかには、学業と就活の同時進行がうまくできず、卒業までに就職先が見つからなかったという人も少なからずいるのではないかと思います。
最近では、そのような第二新卒(卒業後3~4年以内)やフリーターに特化した就職・転職サイトも増えてきているようです。
ジェイック
「ジェイック」は、20代の既卒・フリーター・第二新卒を専門にした就職支援を10年以上前からスタートさせている実績があります。
同社は就職後も手厚いフォローで、就職後の定着率は94.3%と謳っています。ビジネスマナーや面接対策などプロの講師からの就職支援講座(無料)が開催されることもあるので、まずは就職活動に必要なことをしっかり学びたい、という方などはチェックしてみてはいかが?
ハタラクティブ
【ハタラクティブ】というサイトもあります。こちらも20代のフリーター・既卒の方などを対象とした正社員就職・転職支援プログラムを提供しています。
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