難病患者に言ってはいけない言葉【親・家族編】

こんにちは。かふぇもかです。

私は、2013年11月、当時35歳のときに指定難病の一つ高安動脈炎(狭心症などを合併)と診断され、ステロイド治療(免疫抑制剤併用)が始まりました。

夫(当時38歳)、子ども(当時3歳)の3人暮らしですが、退院後は自宅に戻らず、約1ヶ月間、実の両親(60代)のいる実家で療養生活を送りました。

このブログの読者の方の中には、難病当事者のご家族の方もいらっしゃるかと思うので、ご参考までに、私が退院直後、家族(親)に対してイライラしたこと、ストレスを感じたこと、すなわち配慮してほしかったことをまとめてご紹介します。

なお、この記事は2014年に発刊した自著の闘病記『高安動脈炎と生きる』(Kindle版)から転載・リライトしています。





難病患者の私が親から言われてストレスを感じたこと

1.「病気なんだから」

「ママは病気なんだから」「ママはカラダが弱いんだから」と孫(当時3歳だった息子)に何度も言い聞かせる実母。間接的に言われた言葉とはいえ、「病気」「弱い」などの言葉にはとても敏感な時期です。正直、傷つきました。家族には、自分がもし病気だったらというイマジネーションを働かせて、声かけをお願いしたいです。

2.「なんでこんな病気になってしまったんだろうね…」

こんな風につぶやかれてしまうと、まるで自分が責められているように感じてしまう。それでなくとも家族には負担をかけてしまって申し訳なく思っているというのに。「原因不明の病気で、遺伝性はないよ」と逆にフォローするしかありませんでした。

3.親に泣かれること

子どもが親に泣かれるほどツラいことはありません。これもひとつのストレスになってしまい、治療の妨げになりえると思います。とくにうちの母は感情的になることが多かったので、父が冷静に振る舞ってくれたことには救われました。

4.「やらなくていいから」「休んでいなさい」

家族が自分の身体のことを心配してくれるのはありがたいことだけれど、本人は動きたい、自分でやれることはやりたいときもあるのです。どのように過ごすかは自分の体調次第で自分で決めるので、命令口調で「休んでいなさい」などと言うのではなく、本人がやりたがっているのであればそのサポートにまわるなど、家族には温かく見守ってほしいものです。

5.「兄弟や親戚が心配してるから連絡(メール)してあげて」

退院直後はメールをするのもものすごく疲れることなのです。ステロイドの副作用で眼は異常に疲れるし、文章や表現を考えるだけでも気をつかいます。ましてや、難病になったことをどう他人に報告すればいいのやら。心の整理だってできていません。本人でなくてもできることは家族が代わりにやるなど、静養しやすい環境をつくってあげることが患者家族としてできることの一つなのではないでしょうか。

6.「大丈夫!大丈夫!」と励まされること

根拠のない励ましは、いりません。薬は対処療法でしかなく、副作用など本当の意味での闘いはこれからなのです。ろくに、ステロイドの副作用の怖さなどを知らないのに、「大丈夫」なんて言わないでほしいです。少なくとも、病気やステロイドに関する正しい知識を得てからそういうことは言ってほしいものです。

7.周囲の話し声は「雑音」。話かけなくていい!

ステロイドを大量に服用していた時期(60mg⇒30mg/日)なので、その副作用の一つなのかもしれませんが、周囲の話し声が雑音としてとてもうるさく感じましたとにかく人と話すこと、話を聞くことすら非常に疲れたのを覚えています。なので、家族がいろいろ話かけてきても、ほとんど左から右へ聞き流していました。親子関係にもよるのでしょうが、私の場合は、「話をするのも疲れてしまうので、いまは話しかけないでほしい」などと正直に伝えることもありました。

8.周囲の人に病気のことをペラペラ話す

近所の人が家(実家)に来たときに、母が私の病気について話している声が玄関から聞こえてきました。病気のことを他人にオープンにするかどうかは、まずは本人の意向を確認・尊重すべきと思います。特に診断されて間もない頃は、本人もまだ病気のことを受け入れられていないことも多く、そのような段階で他人に勝手に伝えられてしまうと本人はイヤな思いをするかもしれません。





そのほか、生活環境まわりでストレスに感じたこと

9.生活音(特にテレビ)がうるさい

退院直後は、テレビをみるととても疲れます。私の場合、テレビの光がまぶしくて、見ていられないほどでした。また、テレビの音も大きく感じられて、ひどくイライラしました。

10.水まわりの汚れやリビングのほこり

大量のステロイド薬(プレドニン)を長期にわたって服用していると、感染症にかかるリスクが高まります。主治医からもそのように説明を受け、感染症に対してとても敏感になります。家のなか、とくに水回り(キッチン、トイレ、洗面所)などは、いつもキレイにしておいてもらえると患者としてはありがたいです。

11.家族も「うがい」「手洗い」「マスク」の励行を!

免疫力が落ちて、感染症にかかるリスクや、感染症にかかると重症化しやすいので、患者本人は、うがい、手洗い、マスクを急に意識して励行するようになります。できれば、同居する家族も同じく、うがい、手洗い、マスクをしてあげると、本人もより安心できるのではないでしょうか。

12.食事制限のこと

私の場合は、主治医から「糖質制限」をするようにと言われ、あらかじめ実母に「ごはん、うどん、パン」は食べないと伝えておきましたが、それらを作って出してくることに対してものすごくイライラしました。本人の意向はぜひ尊重してあげてください。

まとめ

親にとって、子どもはいつまでも子どもとは言え、あれこれ言われると、ホント疲れちゃうんです。本人がいちばん考えています。病気に負けないように頑張っています。がんばっている人に対して、「がんばって!」と声がけをするのも避けたほうが無難です。

親や家族としてできることといえば、

  • 病気に対する正しい知識を身につけること
  • ステロイドの副作用について正しく知ること
  • 家事全般(料理、洗濯、掃除)の手伝い
  • 感染症予防への協力(うがい、マスク、手洗い、掃除)
  • お金(治療費)の援助

などです。

見守る家族もさぞかし心を痛めていることと思いますが、大人の難病当事者としては、親からあれこれ言われるより、こういったことで陰ながらサポートしてくれたり、聞き役に徹してくれたほうが、本人にとっては負担にならないような気がします。体調が安定し、病気を受け入れていくにつれて、家族に対して抱く申し訳なさなども薄まり、感謝の気持ちも芽生え、自然と笑顔も増えてくるでしょう。

以上はあくまでわが家のケースですが、ご参考まで。

難病のある社員に言ってはいけない言葉【職場・上司編】