笙野頼子さん『未闘病記』(講談社)を読みました [混合性結合組織病][膠原病]

笙野 頼子(しょうのよりこ)さん(1956年生まれ)の『未闘病記――膠原病、「混合性結合組織病」の』読みました(2015年春)。2013年に膠原病の一つ、混合性結合組織病と診断された作家さん。立教大学大学院文学研究科の特任教授でもあります。

文学と文章のプロが綴る半生、当事者による膠原病の文学作品、というだけで、大変貴重な本だと思います。

第67回野間文芸賞受賞作品でもあります。

大野更紗さんの『困ってるひと』と比べるとしたら、もっともっと文学的で、長記録した“膠原病文学”(著者本人もおっしゃっている)でございました。

なるほどね~、文学者の手にかかると、膠原病のさまざまな症状がこのように表現されるのか~、と当事者としては興味深く読めました。わかりにくいこと(わけのわからん症状など)を表現する言葉、表現力をもっている著者がうらやましくさえ思えました。

んー、でも正直なところ、独特の文章のテンポが私にはハマらず。

スラスラ~っと頭に入ってこない!!
(……というのは、私が文学的センスというものを持ち合わせていないからだと思われ……グスン(>_<))

純文学作品なので、はっきり言ってこの本の好き嫌いの好みはわかれるでしょう。

でも、同じ膠原病、自己免疫疾患(高安動脈炎)を持つ当事者としては、このような本の存在はとてもうれしく、励みになります。私が膠原病患者としての歳月をもっと積み重ねていってから、またこの本を手にしたいと思います。

ちなみに私、カフェモカ(@ta_mocha)が書いた高安動脈炎1年目の記録(電子本)『高安動脈炎と生きる』は、70ページほどでスラスラ~っと、読めます。特に診断されて間もない方や、入院中の方などにおすすめです。アマゾンで購入できますので、よろしかったら、どうぞ。