こんにちは。膠原病歴4年目のcafe_mocha(カフェモカ)です。
今回は、膠原病を抱える当事者自身が綴った闘病記をご紹介します。
膠原病とひとことで言っても、関節リウマチや全身性エリテマトーデス(SLE)、強皮症、多発性筋炎、高安動脈炎を含む血管炎などいろいろありますが、タイトル名で検索していくと、どうしてもSLEの方の闘病記が中心的になってしまっていますが、悪しからずご理解ください。読んだら、追記していきます。
膠原病(SLE)関連の闘病記
【膠原病】関連書籍をアマゾンで探す◆康山みやび(著)
『病院の外で 膠原病と生きて三十四年』(2011年発刊)
1963年生まれ/全身性エリテマトーデス(SLE)/発病時期:1976年頃(当時13歳)
おもに日記形式で闘病記録が綴られています。
難病患者歴34年ともなると、言葉の重みが違うなー、という印象。
<印象に残った部分>
・難病患者としての願いは、
「病は個性であるというとらえ方をしてほしい」
「ハンディ(個性)を尊重し、やさしくフォローアップするような社会意識を望みます」
「病人が職場にいると働きやすいという考えが、社会通念となるような(中略)~。
履歴書に“難病患者歴○年”と書いて採用されてみたい」
同書p114~120では
「大動脈炎症候群、病歴31年(2003年時点)」
という方からのメールが紹介されています。
◆さかもと未明(著)
『神様は、いじわる』(2009年発刊)
1965年生まれ/全身性エリテマトーデス(SLE)、強皮症/2007年(当時42歳)に診断を受ける
さかもと未明さん(漫画家)といえば、朝の情報番組「スッキリ!」でのコメンテーターとしての活躍しか私は知りませんでしたが、本業の漫画家としての仕事のほうは、業界柄やはり苦労されているようです。
日ごろから「表現」している人なので、ストーリー性があるぶん読みやすかったです。
「神様は、いじわる」という題にはなっているけれど、最後には「神様、ありがとう」と思えるまでの心境の変化が綴られていて、どんな病気かを詳しく知りたいという人にはものたりないかもしれないけど、彼女の人生観が垣間見られ、不安をどう乗り越えたかなど生き方のヒントを少しもらえた気がします。
例えば、本書のなかで、意外な親交相手として、拉致被害者家族の横田夫妻との交友秘話も紹介されていましたが、私も残りの人生を世の中の人に役立つようなことに捧げていけたらな、と思えました。
漫画家「さかもと未明」がどんな人生を送ってきたか興味がある人は読んでみてはいかがでしょうか。
【膠原病】関連書籍をアマゾンで探す◆あげは美樹(著)
『難病 あげは:800万人に1人の病を生きる力に変えて』(2010年発刊)
年齢:非公開(2010年執筆時)/
全身性エリテマトーデス(SLE)および特発性血小板減少性紫斑病(ITP)/
診断時期:2008年。10歳、15歳の頃から発病していた可能性あり
ブライダルプロデュースオフィス『オフィスアゲハ』の代表で、自ら様々な分野のプロデュースを手掛ける、あげは美樹さん。
“病体”やけど“病気”じゃないもん!
とポジティブに生きる姿勢は、あっぱれ。
表紙の著者の写真が、見た目ギャルだったので中身はあまり期待していませんでしたが(失礼!)、自分を売り込む術などを知っているし、経営センスがあるなー、と感心してしまいました。
ブライダルプロデュースの現場についても綴られているので、これからクリエイティブな業界を目指したい人や、フリーランスでやっていきたいと思っている
20代女子などにオススメの1冊。
◆京極 清子 (著)
『華をもって生きたい!: 元クラブママの膠原病《克服》記』(2012年発刊)
年齢64歳(2012年執筆時)/全身性エリテマトーデス(SLE)/発病時期:1980年(当時33歳)
元クラブママの波乱万丈記。
夜の世界で気丈に生きてきた女性の半生が赤裸々に語られています。
著者は膠原病の第一人者の医師の治療もプレドニンによる治療も拒否して、ある意味、自分の直感だけを信じて病と闘ってこられたお方のようです。そして、試行錯誤しながら行きついたのが、“湯治”の道(温泉)。
著者(当時33歳)が病気を発症したのは、今から約35年前の1980年。
当時は今ほどの治療ガイドラインも確立されていなかったでしょうし、インターネットもまだ普及していない時代ですから、膠原病の治療に関する情報収集や人的ネットワークの構築もご苦労されたことでしょう。
温泉で病気を克服したというエピソードは、にわかに信じがたいことですが、おのれの自然治癒力を強く信じて、前向きに生きてこられたからこそ、病気を乗り越え“快復”につながったのかもしれません。まさしく「病は気から」ですね。
番外編(膠原病の有名人)
ここ近年では、女優の酒井若菜(さかいわかな)さんが膠原病と闘っているということが公になっています。自身がつづったエッセイと対談集である「酒井若菜と8人の男たち」の出版をきっかけに膠原病が注目されていましたね。同書のなかで、
(膠原病は)だいぶ良くなった。
やっと指が真っ直ぐになったんですよ。
まあ、ちょっと外向いちゃっているけれど
という記述があるので、おそらく関節リウマチなのかな?と想像しますが、病とうまく付き合いながら、お仕事もされていて、同じく膠原病である私にとっても励みになります。
闘病記に登場する皆さんの共通点
闘病記をいろいろ読んでいると、病気を克服しようというその姿勢にはいくつかの共通点があるように思います。
- 仕事など打ち込めることを持っていること
- 周囲の人に助けられていること&感謝すること
- プラシーボ(思い込みのチカラ)のようなものを各々の中に見つけていること
こうして膠原病の闘病記の本を探していくと、膠原病のなかにはいろいろな病気があるなか、全身性エリテマトーデス(SLE)の方の本が比較的多いという印象で、高安動脈炎の当事者が綴る本は見当たりませんでした。
ないなら私が作っちゃえばいいじゃん!!
そこで、私は高安病患者としてブログを書くことをライフワークの一つにして、そしていつか闘病記を出せればいいなー、と考えました。
最後に、自著『高安動脈炎と生きる』の紹介
そして、2014年11月、闘病1年目の記録として電子書籍『高安動脈炎と生きる』(kindle版)を出版、アマゾンで販売開始させました!
70ページほどでスラスラ~っと、読めます。編集意図としては、これを読めば、これくらいの内容なら私でも書けそう!本を出せそう!と思ってもらえるような中身になっています。一般的な書籍で出すとなると販売価格が2000円くらいになってしまいそうなので、気軽に読んでいただけるよう電子書籍で390円と低価格に設定してあります。特に診断されて間もない方や、入院中の方などにおすすめです。アマゾンで購入できますので、よろしかったら、どうぞ。
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