ある日、夫が急に激しい腹痛を訴え、救急にかかったところ、触診、血液検査やCT検査などの結果、「虫垂炎(盲腸)の疑い」と診断されました。
一度目は手術はせずに、3日間通院して点滴治療を受け、抗生物質を飲んで痛みを「散らし」ました。このとき、医師からは「抗生物質の投与だけで治療した場合、再発する確率は高いという研究結果もあり、また再発したら、そのときは手術」と言われていましたが、結局再発して手術となりました。今回は、おもに入院・手術したときのようすをレポートします。治療費を公開します。
虫垂炎(盲腸)の入院・手術の記録
2015年某日
◆1日目
入院。さっそく点滴。夕飯は汁物(吸物、りんご汁ほか)だけだったのでお腹が減って眠れず。
◆2日目
終日禁食
12:30
家族立ち会いのため、病院入り
午後13:45より
腹腔鏡手術(30~40分で終了)
14:20
主治医より手術の簡単な説明(切除したばかりの盲腸を見せてもらう)
15:00
本人、病室に戻る。全身麻酔から醒め、話もできる状態。
咳をすると傷口に響いてとても痛い。でも、盲腸の痛みはもっと耐え難い痛みだったのでそれよりはマシとのこと。
15:50
術後の血圧測定、体温計測
16:00
家族帰宅
◆3日目
お腹の痛みもだいぶおさまり、尿管カテーテルもとれて起き上がれるように。血圧や脈も安定。おならも出る。
血液検査して、レントゲンして、先生に傷口をみてもらって。「順調だね!じゃあ明日退院しますか!」。あとは家で養生しましょうとのこと。
食事は昼から、うどん。
バター抜きバターロール二個、煮魚、コールスロー、吸い物、白菜とツナの煮付け。
◆4日目
寝る度に痛みがとれていきラクになってくる。昨日時点で「帰れるん?」と思ってたんですが今朝はもうかなりラク。寝付けなかった割に身体はドンドン回復していることを実感した夫。
午後、ひとりで退院手続きもして、無事退院(家族の付添いなし)。
晩ごはんは湯豆腐。
<その後の経過>
手術から4日後、傷口が痛がゆい。
手術から5日後、痛みはひき、こんどは傷口がかゆくてたまらない。
手術から6日後、仕事に復帰。会社に出社。
手術から8日後、ホッチキスを外しに通院(予定)。
盲腸の治療費、いくらかかった?
- 盲腸1回目:ちらす(外来通院3回)
小計13,830円
(内訳)
11180円
880円
1300円
470円(薬代) - 盲腸2回目:ちらす(外来通院2回)
小計21,310円
(内訳)
12880円
830円(薬代)
7600円 - 入院・手術費:
121,980円(差額ベッド代なし)
術後の外来1回 370円
小計 122,350
このほか、痛みで動けないので病院へのタクシー代などもかかっています。差額ベッド代がかからなかったのは、これ幸い。術後の経過も順調で、今回は医療保険の保険給付金で医療費もカバーできたので、家計上も負担なく済んで不幸中の幸いでした。
退院後の事務手続き諸々
健康保険の高額療養費制度で月額8万円強を超える保険診療分の医療費および健保独自の付加給付金は後日申請して戻ってきました(合計8万5570円)。ほかの扶養家族の医療費(21000円を超えた場合)と合算できるようですが、今回は該当せず。傷病手当金の申請も、今回は行なわず(有給休暇で対応)。
あと、わが家では保険マンモスさん経由で医療保険に加入していて、手術給付金と入院給付金あわせて24万円がおりました。
【まとめ】
治療費合計 15,7490円(自己負担3割)
給付金合計 325,570円
というわけで、盲腸の治療費は、15万円以上かかりました。
が、入院手術をして、いろいろ給付金がおりたので、結果、168,080円のプラスとなりました。これまで保険会社に支払っている医療保険の保険料分は取り戻せたことになりました。
今回の教訓
以前の私だったら、1度目でちらす治療法を夫が選択したときに、「手術・入院にならずに良かったね」と何の疑問も持たずに、その診断名と治療方法(薬物療法)をすんなり受け入れていたことでしょう。
でも、2013年に難病の高安動脈炎と診断され、慢性疾患を患った私は、医師との付き合い方のコツ・患者力をだいぶ身につけてきました。
「そんなに簡単に診断名と治療方針を受け入れなくってよ!」(←なぜか、お蝶婦人風)。
というバリアーが働いて、
- 本当に盲腸なの?(ほかの病気の可能性は否定できるの?)
- 本当にその治療方法がベストなの?
- ほかに治療方法はないの?
- ほかに治療方法がある場合は、それぞれのメリットとデメリットは?
など、自分がナットクできるまで、根掘り葉掘り、夫に聞きました。
急性虫垂炎(盲腸)というと、「手術は簡単だし、それほどこわい病気ではない」というイメージがあるかもしれませんが、私の実弟は、高校生の頃、お腹の痛みを相当ガマンした結果、盲腸から腹膜炎を併発して、死んじゃうかもという、かなり危険な状態になってしまい緊急手術、入院となった……という症例を知っています。
どのような病気でもそうかと思いますが、早期発見、早期治療が功を奏します。
皆さんも「ん?いつもとなんか違う痛みだぞ?変だぞ?」というときには、放っておかずに、はやめにお医者さんにかかりましょうね。